コンプレックス
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評価:
この本は、面白かった。 村上春樹のいくつかの小説を、思い出してしまう内容だった。 主体性をおびやかすコンプレックス(一般的な意味合いとニュアンスが違う)は、外界とつながることで、本人と周辺に深刻なトラブルを引き起こす。だが、地獄をみて、自己の器を拡げることでしか、解決に至らないという。現代の抱える多くの問題は、血をみなければ解決されないんだわ。 村上春樹の初期三部作の「僕」と「鼠」、「海辺のカフカ」の木村カフカとナカタさんは、自己とコンプレックスが分離したドッペルゲンガーの関係だね。