評価:
漱石は好きなのだが、読みふけるような小説はない。
逆に、鴎外に対しては、好きという感じが持っていないが、
「渋江抽斎」は読む度に、面白いと思う。
漱石の自叙伝的小説「道草」を再読してみた。
健三(漱石)の養母と養父、姉、義父が、
大学の先生をしながら、著作活動をしている健三に、
金をせびる物語である(実際は、本人もお金に困っている)
この辺は、島崎藤村の「家」と似ている感じがする。
明治期は、社会保障制度が整っていなかったので、
お金に関する事柄は、個人でカタを付けていたように思う。
今以上に、お金がからんだ人間関係に悩んだんじゃないか知らん。
|