仰臥漫録

自伝・伝記・エッセイ
著者正岡子規

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評価
コメント
 

スメルジャコフ [2009年05月21日(木)]

評価:



自分の思いを表現するのは気持ちが悪いが、
人の思いを観察し表現するのは清々しい心持ちがする。


「東京の婦女時に神詣寺参などと称えて出歩行くは多く料理屋にて飯ふか少なくとも蕎麦屋汁粉屋位のおごりはするなり。手土産を持ち帰るはいふまでもなし。田舎者はさる贅沢を知らず。内の者などたまたま出歩行くも浅草ならば仲店を見物して一銭か二銭の花釵(かんざし)一、二本買う位に過ぎず。その釵何にすると問へば国の誰それに送るなりと。そんな釵わざわざ三百里の道を送らずとも松山にもいくらもあるべしといへばさにあらず江戸土産といへば善悪にかかはらずうれしきこと子供の時覚えありと。やさしき心がけ。生活の程度はまだこんな者なり。」(P79)


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すみません、取り乱しました。