評価:
吉本隆明さんの気になる言葉が一冊にまとまったアンソロジー。
大流刑時代の親鸞が農夫と同じ生活をし、そこから大地に根を降ろす言説が生まれた。そのような具象性を持った言葉は見当たらないと吉本氏。
経験は経験そのもので、反省的な解釈や論理づけとまったく違うもので、解剖の余地などないそのこと自体を考えるべきだと言っているようでにみえる。ベルクソンの影響。こちらは、小林秀雄評。
漱石の留学は、官費が少なく、大学に行けなかったので、個人で勉学を進めた。始めて知った。
その他、本居宣長、藤原定家の文章は興味深い。
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