評価:
孟子の性善説、荀子の性悪説の
性というのは、定まった本質を指すのだろう。
なぜ、そんなことを書いたのかというと、
本書には、仏教(華厳経)には、
性などない、というラジカルな事柄が紹介されていたからだ。
A、B、C、D、、、には、性がない。
しかし、A、B、C、D、、、は、お互いに関わっていて、
しかも一瞬で、その関連性は変容する。仏教用語で、これを縁起と
いうらしい。
本書は、著者がアメリカで講演した内容がまとめられている。
それだけに、実感ではなく、欧米人を対象にした合理的な説明がなされている。そのへんも興味深い。
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