坂の上の雲(二)

時代小説・歴史・伝奇
著者/監督or主演司馬遼太郎

この本を読書記録に登録する。

読者ナンバー
パスワード (パスワードを忘れた場合はこちらから調べられます。)
評価
コメント
 

スメルジャコフ [2010年07月17日(土)]

評価:



清国、ロシアには、旧態依然の体質が残っていた。
一方、明治維新を経た我が国は、新しさがあった。
その点が対比できる。

ただ、日露戦争の時には、
すでに、第二次世界大戦の陸軍の暴走の萌芽があった。

プロシャに学んだ陸軍の、
「国家が軍隊を持っているのではなく、
 軍隊が国家を持っている」という同国の遺伝子が引き継がれた。

また明治憲法下では、
陸海軍の統帥権は、首相ではなく、天皇にあった。

秋山真之の米西戦争の観察は、興味深い。

スペイン軍の旗艦には、
実感として、1000発の銃弾が当たった感じがしたが、
真之が実際に数えてみると、23発の弾痕しか認められなかった。

そこから、
スペインの被弾は、そう多くない。致命的な打撃は火災である、
という報告書を書いた。

戦は、思い込みではなく、
算術という著者の考えが象徴的に示されていると思う。



top
by/ ホームページ制作・グラフィック・WEBデザイン 8pweb
すみません、取り乱しました。