評価:
「蠅の王」を再読。この物語は、
いろいろな意味合いが、からまっていると思う。
例えば、ラーフとジャックが2派に分かれたこと。
これは、漱石の名文「点頭録」中の(いわば原始的な)
力の信仰と、理念の対立を思い出させる。
ノロシと、豚の狩猟、
太陽の光を集め点火するためのピギーのメガネと、
ほら貝は、なにかの象徴だろう。
当小説は、映画化されている。
ご多分にもれず、原作にはかなわない。
また、当小説は、
F・コッポラーの「地獄の黙示録」を思わせる。
解説を読むと、エリオットの「荒地」、
さらには、ジェームス・フレーザーの「金枝篇」が
影響していると思われる。
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