超マクロ展望 世界経済の真実

政治・経済・ビジネス・科学
著者/監督or主演水野和夫/萱野稔人

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スメルジャコフ [2010年12月06日(月)]

評価:

ヨーロッパの封建社会は、なぜ終焉を迎えたのか。

それは、農業の技術革新により、農民の実質賃金が伸び、
封建貴族の取り分が少なくなったからだという。

それをフォローするために、年貢を重くする手段はあるが、
当時、人口が減っており、領土から領民が逃げられる痛手があった。

(専門用語で言えば、地主側の労働分配率がゼロになった、
ということらしい)

そうなると、
封建領主は、中世社会を維持するインセンティブがなくなり、
ハプスブルグ家のように、何百人もいる貴族が一人の領主を盛り立て、
小さな封建社会から大きな国単位へと移行してゆく。

また、その際には、
(本書にはハッキリ書かれていないが、文脈から察すると)
利子率が下がっていたようである。

で、16世紀からは、資本主義が台頭していく。

その間、資本主義の「総本山」は、
イタリアの都市国家、ジェノヴァ・ヴェネチア・フェレンツェ、
オランダ、18〜19世紀にはイギリスに移り、
20世紀のはじめにアメリカに移っていく。

そして、移行期には、
いずれも利子率の低下が見られたという。

アメリカの話をしよう。

アメリカは、
資源国からの石油を安く買い叩き、
それを元にモノを作り、輸出していた。
国外の市場も拡大していった。

だが、これは60年代までのハナシだ。

70年には、石油の価格決定権が、
いわゆるセブンシスターズと呼ばれる石油メジャーから、
OPECに移り(現在は、WIT先物市場あり)、

さらに、米国軍事力の疑念、
(すなわち、ベトナム戦争の実質的な敗戦)により、
上記の必要条件が失われていった。

その後、アメリカはモノ作りから、
金融でお金をもうける方針に舵を切る。

金融拡大は、やがてバブルを生み弾け、利子率が下がっていく。

すなわち、一連の流れからいって、
現在は、ヘゲモニーの移行期であると推測されている。

[2012年01月12日(木)]

評価:

Fraklny I think that's absolutely good stuff.


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すみません、取り乱しました。