「国是三論」(日本の名著30)

宗教・心理・社会・思想・哲学・教育
著者/監督or主演横井小楠

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スメルジャコフ [2011年02月14日(月)]

評価:


「国是三論」は、
「天・富国論」「地・強兵論」「人・士 道」から成り立っている。
とくに「天・富国論」は秀逸だと思う(海保青陵の「稽古談」と内容が似ているような気もするが、勘違いだろうか)

戦国時代が終わった時代の生活は質素であった。
しかし平和が長く続くと贅沢になるのは世の常である。

人口が増え、供給が消費に追いつかない。
さらに、下層の者まで上に習って贅沢をするので、
物価が上がり、それぞれが困窮する。

しかし、農工商の三民は、
それぞれの勤労によって生活しており、
物価の高騰によって売上げや賃金が増えてくる。
だが、大名をはじめ下々の武士は収入が一定している。
そのため大名は民に重税を負わせ、家臣たちの棒禄を借り上げ、
豪商から臨時の金を出させる。

鎖国のもたらす困窮は、
何事も一定の枠の中で、まかわなければならない。
そのため、悪徳の政治家は民衆を虐げ、自分たちの費用とするし、
善良な政治家は政府の費用を切り詰めて必要なところに回そうとする。
だが、これさえ、着物を質に入れて米を買うようなもので、
飢えはしのげても寒さを我慢せざるを得ない。
こうして上下ともに礼節が乱れるわけである。

しかし、今度は外国との貿易の道が開けているのがから、
その外国を相手にし、信義を守って貿易を行ない、
利益を上げて収入を確保すれば、主君は仁政を施すことが出来る。

その他、藩札を発行して正金に替えるという知恵。


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すみません、取り乱しました。