評価:
BOOK3を読了。
「1Q84」はベストセラーになったが、
3冊目まで続きを読んだ人は、じつは、
それほど多くはなかったのではないか。
かつての「蟹工船」や「カラマーゾフの兄弟」の売れ行きも、
純文学のマーケットの大きさから考えたら同様のことだと思う。
(文芸誌の発行部数が、文学の原寸大のマーケトじゃないかなぁ。。)
個人的には、最後のシーンは稚拙だと思うが、
BOOK3まで読んで良かったと思う。
牛河の合理的な推理の仕方は、
読んでいるあいだ、頭がスッキリしたし、
主人公の父親が亡くなり火葬されている間、
主人公が世話になった看護婦と、
ベンチに腰掛けて缶コーヒーを飲む場面は、
この小説で一番共感を得た(風景が浮かぶ感じ)である。
それにしても、村上春樹の世間の一般的評価は高すぎると思われる。
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