評価:
つかとうはじめ と読む、珍しい名前だと思った。
柄のない刀は無く、柄は刀の部位なので、刀柄という語句はあっても
柄刀という言葉は存在異義がないように思う。
そしてまた、光文社文庫の、この本のカバーデザインが
いまどき珍しいくらいセンスが悪く、目を引いた。
考えてみれば、いかにも二番煎じなタイトルもセンスがない。
で、読んでみると、これが、なんと おもしろかった。
実に濃厚で上質な読み物であった。
硬質なファンタジーとでもいおうか、
オヤジの観賞にも耐えるテーマの芯の強さに驚いた。
そのうえ、ちゃんと軽妙洒脱だったりする。
こういった作家と出会えるのも
気軽なBookOffのいいところだ。
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