評価:
「わたしたちをしろしめす神がおわすということを信じる者だけが、
あなたの受けられたような、大きな損失に耐えることができるのです」
これは、ピエールが、
夫を失い、落胆しているナターシャに言った言葉。
キリスト教では、悲しみも、つらさも、神が与えたものという、
感覚があるのでしょうねぇ。
そう言えば、友人の知人が、ご主人を亡くし、
「クリスチャンじゃなかったら、耐えられなかったかも」という
話をしてたなぁ。
代々、ボクの家は浄土真宗なのだけれど、
親鸞の「悪人正機説」では、良い/悪いの価値基準は、
人間が考えたもので、阿弥陀如来からすれば、もっと違う
心持ちをしていた人が救われると言っている、たぶんねぇー。
西欧では、「知恵の実」を食べるのは罪とされているし、
日本では、人間の頭で考える価値観なんて、たいしたことねぇーや、
ということになっている(かな?)
「勝ち組」や「価値組」なんて、キリストや、お釈迦さんからすると、
負け組なんですねぇ、と、悔しまぎれに言いたい今日この頃です。
この本を読み終えるのに、ほぼ1年かかってしまった。
だが、やはり、読む価値はあると思う。
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