評価:
ダライラマの本を読むと、
利他主義の大切さを知ることができる。
これは、チベット仏教だけでなく、
他の仏教にも共通しているのではないか。
またキリスト教には「隣人を愛せ」という言葉があるが、
こちらは、どういう意味か。
本書は、芥川が主に児童書に寄せた短編集。
全般的に、仏教の利他主義が感じられる。
「蜜柑」では、奉公に行く姉の弟を思う気持ちが、
「杜子春」では、亡くなった母を慕う気持ちが描かれている。
「蜘蛛の糸」は、逆に利他主義ではなく、利己主義をテーマにした物語。
自分だけ助かろうとした瞬間、蜘蛛の糸が切れて、再び地獄に堕ちてしまう。
ちなみに宮崎駿監督の「もののけ姫」は、
「犬と笛」にインスパイアされたと思う。
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