評価:
ここの出てくるサタンという名前の天使は、
『悪霊』(ドストエフスキー)の主人公・スタンヴィロンスキーを連想させる。
ひょっとして、トウェインは『悪霊』を、英語版で読んだかもね。
さてと、閑話休題…
ドフト氏の小説は、ストーリィーが面白いので、厚くても、
最後まで読める。
ただ、氏の多くの小説って、最終的に、聖書に助けられるでしょ。
あれが、いかんですな。仏教徒の僕は、福音書さえ、読んだことが
ないですから。ありがた味が分からんのです。
その点、この小説は、良いですよ。最後の方で「笑いが人類を救うのさ」って、
サタンに言わせているんだから。
そう言えば、僕のお気に入りの映画『ハンナとその姉妹』も、
主人公のミッキーに同じようなこと言わせていたなぁ。
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