イノベーションのジレンマ

政治・経済・ビジネス・科学
著者クレイトン・クリステンセン
翻訳伊豆原 弓

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スメルジャコフ [2007年04月26日(木)]

評価:


大企業は、持続的技術では有利だが、
破壊的技術に直面した時に、往々にして、窮地に立たされる。

逆に、破壊的技術を開発した、小さな新興企業は有利な立場にとなる。
本書では、その対策が書かれている。

といっても、弊事務所は、劇団ひとり、よろしく有限会社ひとり、である。
なので、本書のテーマは、弊事務所には参考にならない。

で、話を急に変える。写植屋さんの話だ。
写植屋さんは、技術が変わったときの身近なお手本なのだ。

知っている人の様子や、聞き伝えから判断すると、
いま残っているのは、会社組織にした人ということになる。
職人のままの人は、警備員などをやり、現在は、消息が途絶えている。

会社組織といっても、写植屋さんを何人も揃えたわけでない。
ある所は広告プロダクションを起こしたし、印刷会社や出力センターに
なった所もある。

閑話休題。話しを戻そう。

本書では「破壊的技術の場合には、慎重な計画を立てる前に、行動を起す必要がある。市場のニーズや市場の規模は、ほとんど分からないため、計画には
まったく別の目的が必要である。それは実行のための計画ではなく、学習のための計画でなくてはならない(中略)チームは、コストが高すぎて後戻りできない開発を進める前に、市場の仮説を確かてみることができただろう」と書かれている。(P215)

まぁ、簡単にいえば、新しいことをやりながら仮説を立てる。
その際には、最初から大掛かりな投資をせず、引き返しても大丈夫な程度に
とどめる、ということやな。

これって、ジョージ=ソロスが投資する際に言っていたことと、
共通するんだわ。

「人々の声に耳を傾けるのではなく、人々がどのような製品を使うか見ることによって得られる」(P217)。

こちらは、ヤマト運輸が宅急便を始めるときに、
元会長の小倉さんが仮説を立てる際に行なったことを連想させる。

えーと、支離滅裂な、まとめになってしまった。



スメルジャコフ [2007年05月24日(木)]

評価:

MySQLコマンドとは、何やろう?  ま、いっか。


同じ企業内で、既存の技術と、「破壊的技術」を共存させ、
事業化するのは難しい。多くの企業が失敗している。

では、どうすべきか。

本書では、「破壊的技術」を担当する部門をスピンアウトさせて、
違う会社を作る、あるいは買収する方が良いと述べられている。
ちなみに、その際には、既存のグループと交流させてはいけない。

これを読んで、思い出すことがある。ヤマト運輸である。
ヤマト運輸は、運輸業者から、宅急便に業態を変えた会社だ。

その際に、宅急便を開拓した同社元会長の小倉昌男さんは、
今までの大口の取引先であった三越と松下電器の仕事も断って、
宅急便だけに、仕事をシフトさせていった。

コピーライターの糸井さんが、ほぼ日を作った時に、
コピーライティングの仕事を「外仕事」と言っていたのも、
この路線に近いと思っているが、さて、どうだろう?


本書では、もうひとつ参考になる意見が紹介されている。
「破壊的技術」は、「持続的技術」の場合とは異なり、
正しい戦略を立てるよりも、学習のための計画を立てた方が良い。

◎すなわち、仮説を立て、その仮説のもとづいて計画を立て、
何がうまくいき、なにがうまくいかないか分かってきた時に、
当初の計画は放棄しても良い。大切なことは、正確な予測ではなく、
すべての経営資源(お金や信用)を使い果たさないことだ。
この辺は、Open・Societyを唱えるジョージ・ソロスの
意見を思い出す。


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