評価:
日本の景気が良いとされるのは、
ひとつは、大企業の経常利益の伸び、
もうひとつは、株価の上昇にあるだろう。
だが、それに対し、野口先生は
疑問を投げかけている。
経常利益は、たしかに伸びているが、
業種によってバラツキが著しい。
鉄鋼や石油関係が著しく伸びているのだ。
前者は、米国や中国の住宅ブームに、
後者は、原油高に支えられている。
加えて、円安もあるだろう。
ということは、「他力」により支えられている
部分が大きいのだ。
株価は、どうだろう?
野口先生によると、株価上書率は、企業の回復率を、
かなり上回っているそうである。ミニバブルの可能性あり。
すなわち、このままでは、
景気が落ち込む可能性は否定できないという。
では、どうすれば良いか?
そのためには、日本を引っ張っていく新しいビジネスモデルが
必要だという。例えば、グーグルみたいなね。
それと、人口減少対策も勘案するなら、
日本の低い生産性を上げる必要もあるという。
(ちなみに、出生率を増やすことは、20年のスパンで見た場合、
まだ食えない人を増やすわけだから、社会にとって、マイナスになる)
「従業員の生活や福利厚生は、企業が利益を最大化するための手段であり、
企業活動の目的ではない」
この言葉には賛否両論があると思う。ただ、5月から解禁される三角合併が
切っ掛けになり、こちらの方に、振り子が揺れるような気がする。
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