ドストエフスキイの生活
この本を読書記録に登録する。
評価:
19世紀のロシアには、 西欧の築いてきたような知識に対する 自前の思想がなかったらしい。 それに対し、 ドストエフスキーやトルストイは、 小説を通して、ロシア的な思想や宗教性を 築こうとした。 それも、弁証的な方法ではなく、 存在をかけてやった所に、その偉さがあった。 日本の場合も少々、事情が似ているが、 漱石や鴎外、それに諭吉を持ってしても、 ド氏やト氏には、はるかに及ばなかったのではないか。