評価:
司馬遼太郎は、幕末を、
尊王攘夷というイデオロギーの時代
としてとらえている。
そして、その中でも、
一時期の長州藩は、それを代表する藩であった。
(旧長州藩出身のの菅直人も安倍晋三も、そのDNAを残している)
当方には、
うまく解説できる教養とボキャブラリーがないのだが、
現在の国際化やワーキングプアの問題は、
この延長線上にあるのではないか。
ところで、イデオロギーが充満した幕末にあって、
薩摩藩だけは、政略で動く、言ってみれば大人の藩だった。
本書の三巻目(タイトルは「灰燼」)には、面白いことが書かれている。
「ともあれ、政略的思考をすれば、身動きは柔軟で機敏でありうるが、
思想は本来硬質のもので、柔軟ということからがほど遠い」
このことは、先般「ほぼ日」で吉本隆明が発言されていた、
民主党には自民党の一部と、社会党右派とが混ざっている、
という発言と抱き合わせて考えてみると面白い。
乱脈乱筆にて。まぁ、これはメモであります。
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