評価:
以下、当書より抜粋。鈴木大拙の「日本的霊性」の冒頭の部分と考え合わせると、面白いし、他に応用できる考え方かも知れない。
「キリスト教に具現化された考え方、思想の一番の意義は、現実の社会あるいは現実の世界で抑圧されたり、押しつけられりしても、人間は概念の世界に身を移していけば、そこでは無限に広がった可能性があることを示唆している点だと思います。
(中略)
そういう思考のパターンは、キリスト教があるいは聖書が作った型だと思うのです。僕らがキリスト教を受け取る場合、その思考の型を受け取っているのです。信仰を受け取っているわけでもないし、はっきりしたキリスト教の伝統的な歴史を理解した上で、教義を受け取っているわけでもないのです。」(P178)
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