評価:
ヘルマン・ヘッセの詩集からひとつ。
あらしの後の花 (Blumen nach einem Unwetter)
というタイトルです。
......
兄弟のように、みんな同じ方を向いて
かがんだ、滴の垂れる花が風の中に立っている。
まだおどおどとおびえ、雨にめしいて
弱い花はいくつも折れて、見る影もない。
花はまだ麻痺したまま、ためらいつつ、
おもむろに頭をなつかしい光の中にまた上げる
私たちはまだ生きている敵に、
飲み込まれはしなかったと、
兄弟のように、最初の微笑みを試しながら。
そのながめで私は思い出す。
自分が気も遠くぼんやりしていた生の衝動に駆られ、
やみと不幸とから、
立ち帰った時のかずかずを。
......
ボクは詩を読む能力があまりないんだけど、
この詩は少し分かるような気がしました。
ところで、
3行目の「まだおどおどとおびえ、雨にめしいて」
とは、どんな感じだろう?
こういう時、英訳を確かめてみるのも、
面白いかも。
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